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俺はRPGを最後までクリアした事が一回も無い男

好きな女の人に「ごはん行きませんか〜」て誘って「嫌だ。行かない」てギア5に入ったままの正面衝突事故で返される毎日を過ごしていた2016年。傷つけるようなことをしたつもりは無かったから意味不明だった。その意味不明さを好きになっていたから尚更どうしようもなかった。ただただ距離を置かれて、やりようがなく、毎日ハテナマークのオンパレードだった。


時間を守る男でお馴染みなので、飲み会に一番最初に着いた。どデカイ座敷の端の席に一人で座ってみんなが来るのを待っていた。男が四人ぐらい集まって、「観てて一番エモくなる映画なに?」という話をしていた。「ライク・サムワン・イン・ラブとかですかね〜」と答えた。

時間が経って、みんな集まってきて、その人も遅れて来て、「観てて一番エモくなる映画なんですか?」と聞かれたその人は、「エモいって何?」と聞き返していて、「なんか感情的に、うわ〜!ってなる映画です」てみんなが説明してて、それを理解したその人は「ライク・サムワン・イン・ラブ」と答えた。
全く同じ形状の歯車を持っている二人のはずなのに、凸と凸がぶつかったまま全く同じスピードで回転しているせいで永遠に噛み合わない。その事が悔しい。悔しいとかを通り過ぎて、「あ〜〜〜〜〜」としか言えない。扇風機に言う感じのあの言い方のやつ。

よりにもよって、『ライク・サムワン・イン・ラブ(まるで恋でもしているかのように)』でかぶるのが皮肉大爆発だった。

夜中の六畳一間で「あの人がただただ酔っ払ってるだけの映像を集めたDVDがあったら20万出す?」と聞かれたから「出す」と答えた。怖くなった。
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金が無い。使うからだ。使わなかったら金はある。家賃が高い。国民全員同時に「せーのっ!はい!家賃0円!」て言えば家賃は0円になるのに。一番最初に「家賃」というシステムを思いついた人間のことが嫌いだ。そういう隙間の突き方をする人からは三角コーナーの匂いがする。

東京国際映画祭ホン・サンスの新作『あなた自身とあなたのこと』を観た。オレンジ色の淡い光のワンルームのベッドの上でスイカを食べる二人のあまりの美しさに泣いてたら周りは誰も泣いてなくて、映画館で泣くこと今まで何回も経験してきたはずなのに初めて「あ、これ、恥ずかしいな」と思った。映画館を出たところに先輩映写技師お姉さんがいたので「無茶苦茶良がっだでず〜〜〜😭」と、無茶苦茶良かったの報告をして帰った。

いつも通り、バイトして、家帰って、添加物の味しかしないコンビニ弁当食いながらぼーっと映画観てて、完全にオートメーション化された時間の刻み方に腹立ってきて、自分でカメラ買って映画を撮ろうと思った。ラジオに投稿してた時から脚本はずっと書いてたけど、焦る性格でとにかく何もしてない時間が嫌すぎるので、有意義に埋め合わせようと思った。知り合いの人とか、知り合いじゃない人にもガンガン声をかけていきたい。女の人に振られまくったことによって鍛えられた根性みたいなものが役に立つ時が来た。家賃というシステムを考えた人よりも俺の方が三角コーナーの匂いにまみれている自信がある。
高校生の時に一緒にバンドをやってたけどなんか喧嘩みたいになって四年ぐらい連絡を取ってなかった女の子にLINEをしてみた。その子は映像の編集の仕事をやってる。
「映画撮りたいんだけど、カメラどういうのがいいかな?」
「最初は一眼レフとかでいいんじゃない〜、音録るのめんどくさいけど、これとか、これとか」
とカメラのメーカーのURLを送ってくれた。毎日連絡取り合ってる仲みたいなやりとりで嬉しかった。四年て長いのか短いのかわからない。放課後にみんなで集まってこたつに入りながらサッカー部の悪口を言い合ってたあの時に戻れるかもな、と思った。
夜中に『8Mile』を観て気合いを入れたりしている。
兄は何回日村さんの服を脱がせるんだ。チームバナナムーンの優しさに感服しています。感謝。シンプルに「頑張ろう」とか思っちゃう。そう思える。ずっとそう思いたかったけどそう思えなかった。それだけでいいのに。俺のラッキーナンバーは954。

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「お前らが女の子とよだれ垂らしながら遊んでる間に俺はサリンジャーとか太宰とか読んでるし、永遠にアホみたいな顔面で意味の無いことに時間を費やしとけやカス!」と思いながら三年間高校生活を過ごした。人生で初めて女の子の部屋に入った時、その子の本棚には岡崎京子山本直樹の漫画が全作品あって、端っこに『ライ麦畑でつかまえて』があった。手に取って裏表紙を見たらバーコードが透明のテープで貼ってあった。「なにこれ?」て聞いたらiPhone4をイジりながら「図書室から盗んだ」と言っていた。それから二年が経ってバナナムーンで初めてメールを読まれた時、その子は台所で皿を洗っていた。「設楽さんにラジオネーム呼ばれた」て言ったら「へー、凄いね」て全然興味なさそうだった。



映写窓からダムドのドキュメンタリーを観ていた。キャプテンがお客さんからペットボトルを投げられて怒っていた。「次投げたらライブをやめる」と言ったらまた投げた客がいて、ダムドは楽屋に戻っていった。スタッフがペットボトル投げた客を突き止めてライブハウスから追い出して、ライブが再開した。ステージに戻ってきたキャプテンがブチギレながら「俺はただお前らと楽しみたいんだ」て言った瞬間俺の涙腺がぶち壊れて涙がハイドロポンプみたいな出方をしていた。圧倒的な優しさを持ってないと優しいことと優しくないことの境界線がわからないから他人に酷くすることもできないし、本当のパンクスたちはその境界線を知っているからこそ、だと思う。あの人たちは物を壊しながら自分を壊しているし、正当な復讐をきちんとする。相手が一番嫌がることをする。頭が良くないと不良にもなれないぜ。



終電集合で夜中に遊ぶことが増えた。毎日大学の図書館でレーザーディスクゴダールとかトリュフォーを観ていた四年間が嘘のようにきちんと友達ができた。夜が明けるまで『ライク・サムワン・イン・ラブ』を観た。観れば観るほどおもしろさが倍増していく。「明日こそは寝るぞ〜」と毎日思っている。何やるにしてもブチギレながら「俺はただお前らと楽しみたいんだ」て言えるぐらい気合いは入れておきたい。それが例えば無賃乗車だとしても、近所の犬を逃がすことだとしても、竹馬だとしても、ボトルシップ作りだとしても
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答え合わせタイムス

あんまり似合ってないな〜と思いながら今日も僕はスカジャンを着ています。背中に竜、前面にも竜、腕にも竜。女子高生の制服着たかったら制服店でもドンキでも行って買って着ればいいと思う。着るべきだ。幼稚園児ぐらいの時から外見と内面のズレで悩み続け、解決策も特に見つからず、とにかくどうしようもないから放置してクレヨンしんちゃん全巻読んだりしながら大人になった。就活で受けた会社全部落ちて、駅のホームで「6000円のスーツで挑んでる時点でなんかもう違うんだろうな、もう俺ずっと文字書いてよう」と思ってからフリーターになり、今は背中で竜が絡まっていてほどけない。スカジャンも金髪も似合っていないけど、内面と外見のズレを少し補正できた気がしている。千枚通しぐらい尖ってる部分とアルファゲル(持つところぶにゅぶにゅの一時期流行ったシャーペン)ぐらい柔らかい部分の共存をなんとか服装に表したい。
「ただでさえ冷たい人に見られるのに、その格好しだしたらもっと話しかけられなくなるね」と言われて安心した。アルファゲル(持つところぶにゅぶにゅの一時期流行ったシャーペン。多分ボールペンとかもある)は置いといても、千枚通しの部分を表すことができたことによってそれが他人から見られる時のフックになる。
定期的に坂口安吾の『堕落論』を読んで、「そうだよな〜」という独り言をワンルームの壁紙に吸収させていますが、もちろん堕ち切るのも難しいし怖い。ずーっと全部の真ん中にいる。でもこのコンプレックスも意外と普遍的だし超つまらないしもうこれ以上付き合うのは時間の無駄なんでしょう。

母親から「『オーバー・フェンス』が良かった」という号泣電話がかかってきた。地面が揺れても山が噴火しても映画を楽しむ感覚は死なないぜマザファカ👎👎👎
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毎日バイト先の喫煙所で大森靖子さんの『子供じゃないもん17』を一曲リピートの音量マックスで聴きながらタバコを吸い、外を歩く人を見ながらぼーっとしている。教科書みたいなこと聞きたいんじゃないのよ。
髪の毛を金色にした。屈折して深く入り組みすぎてもう解きほぐすことができなくなった感情たちがいつの間にか行き場の無くなった痛烈な変身願望になっていた。じゃあ死ねよ、とか思うけどそれは全然違うのはまだわかるから大丈夫。友達とレンタカーに乗ってスカジャンを買うために横須賀に行く。竜とか虎とか風神とか雷神とか。意味がわからない。竜とか虎とか風神とか雷神とかのどこがかっこいいんだろう。全然かっこいいと思ってないものを自分に取り入れようとしている、取り入れなければならない、取り入れることをどうしても止められない、という経験・感覚が初めてだから最近ずっと戸惑っている。スクール水着が好きすぎる変態が最終的に自分でスクール水着を着だすのとなんか似てる気がする。お前がそれ着ても意味ないじゃん、っていう。一緒にスカジャンを買いに行ってくれる友達は「病気やん」と言いながら笑ってくれてる。おもしろいんだったらなんでもいいよ、と思う。



最近聞いた「卒業式サボって『愛、アムール』観に行ったら親に怒られたよ」っていう話がなんか忘れられない。キアロスタミが死んだ時もみんなで「キアロスタミ死んだね〜」て話をして、そういう話ができる人たちがいて良かった。よく行く喫茶店の店員さんたちは全員やる気がなくてかわいくて、基本的にいつもiPhoneをいじってて最高。ライクサムワンインラブ聴きながら店員さんたちを観察していたら、一番お気に入りの店員さんが凄い勢いで反復横跳びしだしたので急いでイヤホンを外した。高速で反復横跳びしながら「横移動が凄いんだよ!横移動がこんな速い!」て言ってて「なんの話してたんだろ」と思った。

一年振りぐらいの嘔吐。十七歳の時から年に一回のペースで律儀におゲロの方を吐かさせて頂いていますが、原因は不明、血を抜いて顕微鏡で覗いたりお腹にベトベトの汁塗って超音波飛ばしたりレントゲンプリクラ感覚で撮りまくってもお医者さんは「ストレス的な?なんかそういう不安的な?なんか多分そういうアレのやつ?かもしれないし、そうじゃないかもしれないね、医学の進歩ってイカすよね」と、濁す濁す。聴診器のLとR逆にしたろかいほんまに。

友達と終電で渋谷に行き、鳥貴族で鳥の貴族になり、そんなに煙草慣れしてないくせにアルコール入ると吸いたい欲に拍車がかかり一瞬でハイライト一箱を空け、何事も経験なので若干ビビりながらも水煙草を吸入に行くと甘い香りに誘われて親の仇みたいにガバガバガバガバ吸いまくり、またみんなで餃子を食べ、完全に堕落モードにスイッチ入っていたのでタクシーに乗り込んだらこの運転手さんがベタ・ブミ夫(べた・ぶみお)で時速80キロと時速0ミリメートルの二択。家につく頃には「おうぷおうぷ」言い出して玄関の鍵開けてトイレにダッシュして全てを無に還した、という感じでつらかった。点滴打って寝てる時が一番気持ち良い。命削りすぎ。阿呆です。


映写室にはバナナムーンリスナー、馬鹿力リスナー、メガネびいきリスナー、そして僕、という四人がいて、ラジオの話をしながらスクリーンに映像をこれでもか!とこびりつかせている。日村さんが炭酸水吐く映像見ながら一緒に笑ったり。

「2020年には東京でオリンピックがあるけど、それまでにはどうにかしていたいね」とよく話す。どうにかしたい、て、どうにかなったことなんかないんだけど、棒と糸を駆使して作った装置の先に人参ぶらさげられた馬みたいにもう何年も全力疾走している、このままの計算でいくと、2020年までにあと三回か四回吐く予定だ。非常にめんどくさいです。助けてください。


極東セレナーデおもしろい。オススメです。もうなんか江口寿史さんの絵のことはどう足掻いても嫌いになれないというか、嫌いになる必要なんか全くないんだけど、特に男で江口寿史さんの絵を見ても何とも思わない人は正直変だと思います!!!ごめん言い過ぎた!!!でも俺たちの全部だしそこに抗うの無理じゃないですか。

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あの子の考えることは変

とうとうタバコを吸い始めた。二十三歳から吸い始めるやつ一番変。一番怖い。

地震に体力を持ってかれた母親が休憩のために東京に遊びに来た。その割に昼の2時のゴリラぐらい元気で、やたらと色々なところに連れ回される。「前髪が真っ直ぐで元気無い男はモテんに決まっとる!!!」て大音量で言われて、「そりゃそうだ」と思った。

「モテない」という現象が持ってる苦しみのパワーは意外と大きくて、負けるのが怖すぎて今まで色んな勝負から率先的に逃げてきた自分は、最近になってようやくちょっと勝負してみたら案の定ボコのボコにされて、「クソ強いじゃん……」となって、この年齢にしてやっとその「負」のパワーに圧倒されている。別に落ち込んでいるとかじゃなくて、ただただ「なにこいつ……」となっている。エアーズロックとか見た時と同じ感じでしょうね。「なにこのデカイ岩……」。

もうこういう文章を書いている時点で脳のなんらかの回路がぶっこわれているのは明白で、完全に降参、柔軟剤をたっぷり使った白旗が掲げられとる。本当に毎日誰とも喋らなかった大学時代、その孤独と引き換えに、「ファック!」と書いたメールを病的なまでに送りつけていた俺とはもうオサラバだ。死ぬんだクソユニバーシティー。次の段階、次の段階、と念じながら、古着屋でかわいいクマちゃんがプリントされたむっちゃ高いトレーナーを買ったりして、「大丈夫か?」と思ったりする毎日、ブルーハーツにハマったり、ラップにハマったり、タバコ吸いだしたり、次はピアスを開けて金髪にしようとしている(本当に)。どうしたどうしたどう……え、急に…。ネバーエンディングフォーティーン。多分死ぬまで思春期。キモい。

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