毎日バイト先の喫煙所で大森靖子さんの『子供じゃないもん17』を一曲リピートの音量マックスで聴きながらタバコを吸い、外を歩く人を見ながらぼーっとしている。教科書みたいなこと聞きたいんじゃないのよ。
髪の毛を金色にした。屈折して深く入り組みすぎてもう解きほぐすことができなくなった感情たちがいつの間にか行き場の無くなった痛烈な変身願望になっていた。じゃあ死ねよ、とか思うけどそれは全然違うのはまだわかるから大丈夫。友達とレンタカーに乗ってスカジャンを買うために横須賀に行く。竜とか虎とか風神とか雷神とか。意味がわからない。竜とか虎とか風神とか雷神とかのどこがかっこいいんだろう。全然かっこいいと思ってないものを自分に取り入れようとしている、取り入れなければならない、取り入れることをどうしても止められない、という経験・感覚が初めてだから最近ずっと戸惑っている。スクール水着が好きすぎる変態が最終的に自分でスクール水着を着だすのとなんか似てる気がする。お前がそれ着ても意味ないじゃん、っていう。一緒にスカジャンを買いに行ってくれる友達は「病気やん」と言いながら笑ってくれてる。おもしろいんだったらなんでもいいよ、と思う。



最近聞いた「卒業式サボって『愛、アムール』観に行ったら親に怒られたよ」っていう話がなんか忘れられない。キアロスタミが死んだ時もみんなで「キアロスタミ死んだね〜」て話をして、そういう話ができる人たちがいて良かった。よく行く喫茶店の店員さんたちは全員やる気がなくてかわいくて、基本的にいつもiPhoneをいじってて最高。ライクサムワンインラブ聴きながら店員さんたちを観察していたら、一番お気に入りの店員さんが凄い勢いで反復横跳びしだしたので急いでイヤホンを外した。高速で反復横跳びしながら「横移動が凄いんだよ!横移動がこんな速い!」て言ってて「なんの話してたんだろ」と思った。