トークイベントに出ます、と勢いで紡いだ文

仮免4回落ちてる友達が運転するレンタカーの助手席に乗った。ウインカー出さずに右折したり、赤信号で「これ行っていいやつ?」と聞いてきたり、道路の中央線またいだ状態でずっと直進したり、とにかく元気だった。海に行きたかった俺たちは首都高で道を間違えまくって、下道でも道を間違えまくって、「運転変わりますわ」てカッコつけて言った俺も四年ぶりの運転で手が震え、気付いたらレンタカー屋さんに車を返却していつもの場所で「いつか海行きたいね」と言いながらお酒を飲んでいた。仮免4回落ちてる友達の家に泊まりに行ったら部屋に見たことないぐらいドでかいサイズの『スタンド・バイ・ミー』のポスターが貼ってあった。B1とかB2とかより全然でかいやつ。そういう規格に当てはまらないオリジナルのでかいサイズのやつ。仮免4回落ちてる友達はMacbookAirにヘッドホンを接続させて一人でAVを観だしたので俺は一人ですぐ寝た。朝起きて「ベランダでたばこ吸おうぜ」と言われてベランダでたばこを吸った。「部屋で吸わないんですか?」と聞いたら「父ちゃんが癌のステージ4なんだよ。だから中では吸わない」て言ってきて、ずっとふざけてる人がこういうマジのやつ言ってくる瞬間っていうのは何回味わっても心臓がドクドクなるものだった。
海リベンジのためにクサカベくんに運転してもらって熱海に行った。クサカベくんはむかし金髪で無口なデリヘルの運転手役を演じたことがあって、(『若者よ』というとても良い映画)クサカベくんに全部運転を任せて熱海に行った。魚を釣って唐揚げにして食べた。根暗が四人集まっていたので全員日焼けしまくった。

赤目四十八瀧心中未遂を読んだ。「嫉妬」という漢字に「へんねし」とルビがふってあった。「しっと」て言うよりも「へんねし」と言った方がべたつき感あって嫉妬っぽくて良いじゃん、と思った。

髪の毛を後ろに流すことを覚えたいと思った俺は髪の毛を後ろに流そうと整髪料で髪の毛を後ろに流す日々。髪の毛を後ろに流して柄シャツを着てビニール袋に荷物を入れて生きているその表層だけ捉えると気合い入った人のように見えるかもしれないけど、実際はやけくそというか、感情を追いかけることに疲れてめんどくさくなった成れの果てだ。例えば赤のモヒカンに全身刺青だらけの人がいたとして、その人が気合い入った男気的な方向からのアプローチの人間なのか、ただ単に友達に罰ゲームでやらされて「もういいよ、やるよ」って言ってやった人なのかは判別がつかない。前者は気合いで後者はやけくそ、に質感が近いと思った。思ったが、まぁでもやけくそでも赤モヒカン全身刺青は気合い入ってるか。気合いの入った人が好きで身の周りの友達は皆気合いの入った人間だけど、じゃあ俺はどこで「こいつらは気合いが入っているな」と判断したのだろう、などと考えていたら財布を忘れたままルノアールに入ってアイス黒蜜ミルク(大好き)を注文したところで財布を持ってきていないことに気付いて、「すいません……あの…帰ります」と、ピンポンダッシュ的なアイス黒蜜ミルク注文ダッシュを敢行してしまい、今は新宿の路上でぼーっとしている。暑い。気合いの話とか本当にどうでもいい。ただずっと外見と内面のズレは自分にとって永遠のテーマとなっていて、悩みすぎて今はもう無茶糞になっているだけなのでした。とにかく外見で恐怖感というか高圧的なイメージを与えるらしく、確かにそういう部分は内面にもあるにしろ、ただそれだけではないので、柔和な面も表さなければと試行錯誤を繰り返した結果気色の悪いベタついた笑顔を見せ続けるなど、間違った方向でのアウトプットを何度もやってきました。冷血人間に見られるので、一回冷血っぽい感じも提示しつつ本性をフェードインさせながら会話する、みたいな器用すぎる真似は到底できませんし、今はもうよくわからないので何も考えていません。ただただ思ったことを口に出すだけの装置と化したことで結構楽になってきたな〜〜〜新宿の路上暑いよ〜〜〜

「金髪の女の子主人公で、弓道部に入ってるんだけど、周りはみんな全国大会とか行くぐらい強い部員たちで、みんな的の真ん中に当てるために毎日練習してるのに、その子だけ矢のスピードに超こだわんの、とにかく速さ、速く矢を射れればなんでもいい、みたいな子。その話書きたくてさ」とクサカベくんに喫茶店で話して、今そういう話を書いています。書きたいことが明確にたくさんあるので、多分そこを曲げるのをしんどく思ってしまうから、一生バイトしてでもちゃんとしときたいです。

二十三歳になって猫が好きになってきた。かわいい。毛がふわふわしていますね。よく行く喫茶店に猫が2匹いる。最初は頭を撫でたり触りに行こうとしていたが、様子を見るにつれ、「あれ?なんだ…精神的にがっちりとマウントを取られている気がする…」と思い、媚びるのをやめた。対等に見ていなかったのです。反省しました。友達だもんな。友達の頭撫でたりしないもんな。同じ空間にいるだけで充分でした。反省しました。ほぼ毎日行ってるけど、一ヶ月に一回ぐらい横で寝てくれます。お互い媚びずに付き合えることを気持ち良く思います。

 

トークイベントに出ます。漫画家の吉田貴司先生が描いている『やれたかも委員会』の出版記念イベントです。chelmicoレイチェルも出ますので是非来て下さい。人前に出るの初めてなので、緊張しつつも、楽しみです。
https://note.mu/yoshidatakashi3/n/na62674cc793b